【剣盾S30最終44位R2016】想定外ルナザシアン

【 はじめに 】

こんにちは、ねむしです。S30で初の最終2桁である44位と、自己最高レートの2016を達成することができたので構築を紹介します。

 

以下常体

 

 

【 結果 】

TNねむし:最終44位(R2016)

TN朽剣商標登録:最終118位(R1975)



【 使用構築 】

 

【 構築経緯 】

前々期使用したルナアーライベルタル構築(【剣盾S28最終114位 R2006】 麻痺撒きルナイベル - マヒナペディア)においてルナアーラ単体で相手を1.5体以上倒す試合が多かったため、今期の序盤はルナアーラの積みエースとしての強さに注目し、攻めの補完に優れたゼルネアスと組み合わせた構築を使っていた。しかし、ゼルネアスはS29で最終1位をとった影響で対策されていたこともあり、選出できない試合が多かった(自分の練度が低いのも大きい)ため、ルナアーラの相方になる他の禁止伝説枠を探すことにした。

ルナアーラと組ませる禁伝の条件として、一般枠での対策が難しいイベルタルや一撃ウーラオスに強いことが挙げられる。ゼルネアス以外の候補としては

・ホウオウ(2体を同時に見るのは厳しい)

・チョッキイベルタル(S28でも使ったがバンギラス入りへの自由度が低い)

辺りを考えたが、最終的には安定のザシアンを採用した。

しかし、現環境に普通のザシアンを対策していない構築は存在せず、ルナアーラにはイベルタルや黒バドのようにヌオーに後投げして裏まで貫けるようなパワーは無いため、なかなか勝率が安定せずザシアンの選出率も下がっていった。

 

そこで、ザシアンの剣を捨てた

鉢巻ザシアンは一見ネタのように思われるかもしれないが、従来のザシアンにはない強みがたくさんある。詳しくは個体詳細で解説するが上の条件を満たしており、メタモンにも負けないためルナアーラの相方としてピッタリと当てはまった。長くなってしまったが、以上が鉢巻ザシアンを採用した理由である。

次に、禁止伝説に共通して強い黒バドレックス対策としてルナアーラと相性が良いチョッキガオガエンを採用。

ルナアーラが通せない時の積みエース兼、物理方面へのクッションとしてHBビルドランドロスを採用。

重めなカイオーガを対策しつつ、麻痺を撒いて積みエースを通しやすくすることができるラッキーを採用。

最後に、ここまで明確なダイマックスエースがいないため、カイオーガイベルタル入りに強く幅広く選出できる珠サンダーを採用し、構築を完成とした。

 

【 コンセプト 】

・想定外の型で相手を崩す。

・麻痺を撒いて積みエースを通す。

 

【 個体詳細 】

ルナアーラアッキのみ

特性:ファントムガード

性格:ずぶとい

実数値:239(212)ー106155(+252)ー158(4)ー132(36)ー118(4)

技構成:シャドーレイ/サイコショック/めいそう/つきのひかり

調整意図(耐久の目安):

H:16nー1

HB:特化ザシアンの+1「きょじゅうざん」×2特性込み確定耐え/B+1(アッキ発動後)で特性なくても2耐え

HD:特化珠サンダーの暴風「ダイジェット」を特性込みで起点にできる

S:無振りサンダー抜かれ  

 

4ヶ月連続の採用だが、今期はサポートを他のポケモンに任せ、積みエースとしての性能に特化した型で採用した。アッキのみを持たせたことで対物理サイコショックを採用したことで対ノーマル性能が高くなり、ルナアーラの高い対面性能をさらに引き出すことができた(下の画像参照)。具体的には、特性なしで特化ザシアンのきょじゅうざんや不一致イカサマ(ポリゴン2等)が受かる点やヌケニンポルターガイスト+かげうちを耐えて起点にできる点などが偉い。

Sは相手のサンダーの型(CSorHB)を読み間違えると特性を維持できないことがあったため、無振りサンダー抜かれのラインに下げた。

基本的な動きとしては、先発で選出し有利対面なら初手から瞑想を積んで全抜きを狙っていく(ルナアーラをノーマルタイプで見ている相手にはこの動きで大体勝てた)。アッキのみの採用率は約3%、サイコショックは採用率圏外のためほとんど警戒されず、3タテする試合も多かった。しかし、イベルタルや黒バドレックス入りには容易に通すことが出来ず臨機応変に動く必要があるため、練度がかなり重要なポケモンである。

ルナアーラの強みは、明確に不利をとる数体のポケモン以外にはある程度強く出ることができ(積み技を覚えるようになったポリゴン2のようなイメージ)、使用率上位のポケモンからマイナーまで浅く広く対応することができるため選出して腐ることが少ないことである。

メタモン入りに対しても積むことができるのも強みでありメタモン対面でダイマを切ればHPを7割残して突破できるほか、1積みまでならラッキー、4積みまでならガオガエンの後投げが安定する。

また、後述のラッキーと組み合わせて面白い動きができ、立ち回りの幅が大きく広がった。

技構成について

積み技のめいそう、タイプ一致の安定打点としてシャドーレイ、ゴースト技が通らないノーマルタイプへの打点になり、めいそうの積み合いにも強く出ることのできるサイコショック、回復技のつきのひかり(はねやすめ返して)の4つ。バンギラスイベルタルに抗えるムーンフォースも選択肢だが、ムゲンダイナやラッキー等に勝てなくなるためアッキ型の場合はこの構成で良いと思う。

 

 

ザシアン@こだわりハチマキ

特性:ふとうのけん

性格:いじっぱり

実数値:185(140)ー200(+252)ー136(4)ーー136(4)ー172(108)

技構成:じゃれつく/インファイト/ワイルドボルト/あなをほる

調整意図:

A→特化

S→準速エースバーン抜き

HB→コピーザシアンの+2じゃれつくを確定耐え

 

剣を失ったただの犬。ではなく、ヌオーや日食ネクロズマですら受からない火力とエースバーンの珠カキュウを耐える耐久を兼ね備えた強力な型だと思っている。決して朽ちた剣を商標登録されたネタを使いたかったわけではない。実際、鉢巻を持たせてからは選出する理由を作りやすく、選出率が大きく上がったため鉢巻型にして正解だったと感じている。

初見で鉢巻ザシアンとアッキルナアーラの両方をケアした選出をするのはほぼ不可能なので、どちらかを通すプランが立てやすかった。

また、ザシアン受けのポケモンは基本ルナアーラに弱く起点にしやすいためザシアンを選出しない試合でも選出アドバンテージを取りやすかった。禁止伝説を両選出する試合では下画像のような構図になりやすく、とても相性の良い組み合わせだと感じた。

鉢巻ザシアンならではの強み

鉢巻ザシアンを使っていて従来のザシアンに無い強みだと思ったことを紹介する。

・ザシアン受けポケモンの役割破壊ができる

そもそもこれが出来ないと採用する意味が無い。想定外の火力で相手のプランを崩し、イージーウィンを狙うことができた。

・VSイベルタル、エースバーン

炎弱点が消えたことで晴れダイバーンや珠カキュウを耐えるため、対面勝ちは勿論、ダイジェットを積まれていても死に出しからの処理が可能になる。そのため、相手の先行ダイマックスからの全抜きでそのまま負ける試合は少なかった。

・VSマンムー

地面弱点が消えたことで特化じしん+こおりのつぶてを受けてもHPが約3割残る。そのため、後続の先制技で縛られることが少なく安定して立ち回ることができた。また、石火読み交代の択を生まないことも偉かった。

・VSジガルデ

サウザンアローの確定数が単純計算で2倍になる。相手がHB振りでもじゃれつくで確定1発。というように有利に働く点が多く、処理が安定していた。

・VSカイオーガ

H252振りでもじゃれつくで確定1発なので、スカーフ以外の型に対しては一貫を作りやすかった。

・VSメタモン

相手の+2じゃれつくを耐えて返しのじゃれつくで倒せるため、初手メタモンに怯えることなく選出できた。

 

鉢巻ザシアンのデメリット

上記のように強みもたくさんあるが、弱みを感じた部分もあったので紹介する。

相手のザシアンに勝てない

フェアリー単タイプのせいで相手の巨獣斬を耐えることが出来ずに負けてしまうため、他のポケモンでカバーする必要がある。本構築では威嚇2枚、アッキルナアーラ、電磁波を撒いて上から倒すというように、ザシアンに対して厚く組んでいるため困る場面は少なかった。

・ゼルネアスが重くなる

従来のザシアンはHBゼルネアス以外には後投げから対処が可能だが、鉢巻ザシアンは+2ダイフェアリーで普通に落ちるので後投げはできない。つまり対面から対処する必要があるため、構築段階からゼルネアス入りへの動きは決めていた(詳細は選出の項目を参照)。

・VSホウオウナット

技の撃ち分けができないため、ワイルドボルトインファイトを両採用しているにも関わらず、択を合わせないと崩すことができない。

メインウエポンの命中率が90%

従来のザシアンには威力100/命中100の巨獣斬という最強技があるが、鉢巻ザシアンは命中率90%のじゃれつくを打たなければならない。火力指数的には鉢巻ザシアンの「インファイト」≧剣持ちザシアンの「じゃれつく」だが、じゃれつくを打つ場面は明らかに増えるため、命中不安は大きな弱点だと思う。

 

技構成について

メインウエポンのじゃれつくナットレイ対面等で打つインファイト、ホウオウやダイマカイオーガに打つワイルドボルト、199ー136ザシアンを確定1発にしたり、エースバーンのダイマックスを枯らしながら倒せるあなをほるの4つを採用した。

 

ガオガエンとつげきチョッキ

特性:いかく

性格:いじっぱり

実数値:201(244)ー170(+156)ー111(4)ーー120(76)ー84(28)

技構成:フレアドライブ/DDラリアット/かわらわり/とんぼがえり

調整意図:

A→199ー136ザシアンをダイバーンで確定1発

HD→臆病黒バドレックスのアストラルビット4発を確定耐え

S→12振りバンギラス抜き

 

禁止伝説が2体とも黒バドレックスに対面勝てないため、対面操作やクッション性能に長けたチョッキガオガエンを採用した。黒バドだけでなく、取り巻きのバンギラスやザシアンにも立ち回り次第で勝てるのが、他の黒バド対策枠に無い強みである。しかし、黒バドがマッドショット持ちだった場合は泡を吹いて倒れるしか無い。

基本的には黒バドに対して蜻蛉返り→相手の引き先に合わせてザシアン投げで負荷をかける動きが強い。

また、ザシアン対面インファイトに合わせてルナアーラを無償降臨させたり、メタモンにコピーされたルナアーラを安定して対処できるなど、ルナアーラとの相性はかなり良く同時選出することが多かった。

 

技構成について

一致技のフレアドライブDDラリアット、対面操作技のとんぼがえりは確定として、4つ目の技はかわらわりを採用して壁構築にも強く出られる構成にした。

 

霊獣ランドロス@たべのこし

特性:いかく

性格:わんぱく

実数値:195(244)ー166(4)ー156(+252)ーー101(4)ー112(4)

技構成:じしん/がんせきふうじ/ビルドアップ/みがわり

調整意図:

HB→特化ザシアン意識でほぼ全振り

S→麻痺下の最速バドレックス抜き

 

ザシアンが誘うホウオウナット/日食ネクロズマルナアーラが誘うバンギラスガオガエン等物理ポケモン全般に強い点を評価し、HB振りで積みエースとして採用した。上記のような禁伝に強い物理ポケモンを起点にできるため、禁伝+ランドロス@1のような選出をすることが多かった。役割対象にはめっぽう強いため、選出した試合はしっかり活躍してくれた。また、ラグラージ対面ではクイタンに対してみがわりを残すことが可能なので、ラグラージ入りには積極的に先発で選出した。

クッションとしての役割もあり、エースバーン等に雑に投げてダイマを枯らしたりザシアンに投げて威嚇を入れ、ルナアーラがアッキなしでも起点にできるようにする動きも強かった。特化ザシアンの巨獣斬は残飯の回復込みで最大乱数2連続以外2耐えするため、3回は威嚇を入れることができる。

 

技構成について

一致打点としてじしん、岩技としてホウオウやジガルデに強くなるがんせきふうじ、積み技のビルドアップナットレイ等に勝てるようになるみがわりの4つ。役割対象に対して確実に仕事をするため、この構成で完成していると思う。

 

ラッキー@しんかのきせき

特性:しぜんかいふく

性格:おだやか

実数値:325ーー56(244)ー55ー172(+252)ー72(12)

技構成:ちきゅうなげ/でんじは/いやしのねがい/タマゴうみ

調整意図:

HD→臆病珠カイオーガの雨しおふきを2耐え/特化珠は85.2%で2耐え

S→麻痺下の準速カイオーガ抜き

 

カイオーガやサンダー等の特殊ポケモンを牽制しつつ、ほとんどのポケモンに対して対面から1回動いて電磁波を撒ける点を評価して採用した。主な役割はオーガやダイナ等との対面から相手のエースに電磁波を撒き、こちらのザシアンや積みエースで処理しやすくすることである。ラッキーは耐久が高く行動回数を稼ぎやすいため、役割を遂行しやすかった。

今期は珠カイオーガが増えたと感じたため、性格は特化珠しおふきを高確率で2耐えできるおだやかにした。オーガには勿論、非ダイマイベルや火力のあるダイナ等にも安心して後投げできたため、正解だったと思う。

珍しい技であるいやしのねがいは、疲弊したエースを回復させて行動回数を稼いだり、起点回避をしつつ有利対面を作るなど、とても便利な技だった。特に麻痺を撒いた後に禁止伝説を回復させる動きが強かった。

 

技構成について

メインウエポンのちきゅうなげ、回復技のタマゴうみ、サポートに必須のでんじは、上で説明したいやしのねがいの4つ。ステロが欲しい場面もあったが、サポート性能に特化したこの構成とした。

ミスするひもあった ラッキー。でんじはをよく外すので付けた。

 

サンダー@いのちのたま

特性:プレッシャー

性格:ひかえめ

実数値:165ーー106(4)ー194(+252)ー110ー152(252)

技構成:ライジングボルト/ぼうふう/みがわり/でんじは

調整意図:

CSぶっぱ

 

ここまでの5体に明確なダイマックスエースがいなかったため、ザシオーガやザシイベルに圧力をかけつつその他の構築にも汎用的に選出できる珠サンダーを採用した。

主にザシオーガやザシイベル、カバ入りに先発で選出し、初手ダイマックスかみがわり→ダイジェットで1匹倒した後、2匹目にでんじはを撒くか削りを入れて仕事終了。その後、麻痺を入れたポケモンルナアーラランドロスで起点にするか、ザシアンでスイープしてイージーウィンを狙うのがサンダーを選出した試合の基本的な動きである。

最初から動きが決まっているため、選出した試合のほとんどで活躍してくれた。ただ、ゆきなだれ持ちのマンムーが増えたことや、自分自身が初手ダイマに苦手意識を持っているため選出数は少なかった。

特性はカイオーガのS判定をするためにプレッシャーを選択した。S判定ができることで、上をとっている→みがわり/上をとられている→ラッキー引きという動きが安定行動になる。

 

技構成について

ダイマックス時に最高火力になるライジングボルトぼうふう、前述のような動きをするためのでんじはみがわりの4つとした。

ゴージャス&ロイヤル サンダーの響きがかっこ良すぎたので、BDSPの全財産(999999円)を使って付けた。

【 重いポケモン

・ゼルネアス→ジオコンを積む隙を与えると即負け

・マッドショット黒バド→ほぼ無理

・鉢巻連撃ウーラオス→不利対面を作ると確実に1体落とされる

 

【 選出 】

以下の選出パターンから選択or少し変えて選出する。

①基本選出 + or

ザシアン入りにはルナアーラ、それ以外にはザシアンから入る。ラッキーのサポートやガオガエンの対面操作でザシアンの行動回数を稼ぐことができるため、ザシアンで削る→ルナアーラで詰め という最も強い動きを通しやすい。

②積みリレー +  +

ダイナホウオウナットなどザシアンを通しにくい構築に選出する。ラッキーで麻痺を撒いたり、いやしのねがいで積みエースを実質3体使えるようにすることができるため、安定した立ち回りが可能である。

③初手ダイマ+詰め +  、 、から2体

ザシオーガ、ザシイベルなどサンダーが通っている場合に選出する。サンダーの初手ダイマで1匹倒し、2匹目にでんじはを撒くか削りを入れてエース2匹で全抜きを狙う。

 

VS:①(ラッキー選出)or③

VS:①or③

VS:①(ガエン選出、ザシアンの枠はランドでも良い)

※相手がランド入りの場合はルナアーラ先発

VSルナアーラ、ザシアン、ランド

VS:①(ガエン選出)

※両対応は厳しいのでゼルネを切って黒バドに強い選出をする

VS+黒バド以外:ザシアン、ルナアーラ@1

先発ザシアン→ゼルネ対面ならじゃれ、ゼルネ以外はルナアーラ引きで瞑想を先に積む。2ターン目、ゼルネの引き先に対して再度じゃれつく(ゼルネ釣り出し=負けのため)。3ターン目、ルナアーラ出し→次ターンから瞑想

VS:②

他にも、ルナアーラが相手の禁止伝説の両方に強い組み合わせの場合は②の選出で良い

 

【 レンタルパーティ 】

商標登録していないのでぜひ使ってみてください。

 

【 最終盤対戦動画 】

5/29~最終日の垂れ流し動画です。

レンタルパーティを使う際の参考にどうぞ。

youtu.be

 

【 最後に 】

今期の構築はかなり自信があったので、目標としていた最終2桁を達成することができてとても嬉しいです。来月以降は潜れる時間が減ってしまうので時間が作れる時に頑張りたいと思います。最後まで読んでくださりありがとうございました!

質問等ありましたらTwitter(@nemushi_Poke)までお願いします。